日 時 | 2022年11月4日(金)13:00〜17:40 11月5日(土)9:00〜12:00 | |
場 所 | JAビル4階 401(A+B)会議室 オンライン参加可(webex使用) | |
テーマ | 農業・農村を支える多様な担い手の胎動とJAの役割 〜農村および食料消費・流通の変化を踏まえて〜 |
農業・農村の持続性な発展のためには、離農促進と一部の大規模モデル的経営に焦点を当てた政策からの転換が必要である。農村地域では、地域の多様な資源をいかした地域運営組織や半農半X等の移住者等による様々な地域活性化の取り組みが展開している。これらの動きは、高齢化社会の先進的なモデルである。 また、地域農業をみると、一部の大規模モデル的経営とともに多様な規模・年齢層・経営形態の共存時代に突入した。その主体は農家(1戸1法人、兼業農家を含む)である。その中で、定年帰農者や新規就農者の役割が大きくなっている。農業リタイア年齢は80歳以上であり、農業は、人生100歳時代のモデルである。離農促進から残すべき経営体、農家の維持のための支援への転換が必要である。と同時に、農村地域の多様な経営体や農外者との「全員野球」を実現してこそ、農業・農村の持続的な発展が可能となる。まさに、総合農協としてのJAの出番である。 他方で、女性の社会進出が進展し、単身・高齢世帯が増加し、貧困世帯も増加している。さらに、生活スタイルの多様化を背景に、食の外部化や簡便性が進み、食料消費のありかたや流通のかたちが大きく変化している。これら食料需要や消費構造の変化を的確にとらえ、産地振興に生かすことが大きな課題である。また、人口減により、国内消費が減少するなかで、需要を海外に求めることも食料安保の一つの方策である。 第60回の節目となるこの研究会を、農村での多様な取り組み、多様な経営体の胎動を受け止め、食の消費・流通に吹く新しい風をとらえ、農業・農村の持続的な展開方向を明らかにし、それを支えるJAの役割を考え、議論する場としたい。
■プログラム(予定)
1日目 11月4日(金)13:00~17:40
司会 ◆仲野隆三(JA総合営農研究会副代表委員)
12:00 ~ 受付 13:00〜 開会挨拶 黒澤 賢治(JA総合営農研究会 代表委員) 13:15〜 基調講演 変貌する農村、農村政策とJAの役割 小田切徳美(明治大学大学院農学研究科教授)いま、農村が変わりつつある。地域運営組織が生まれ、それに呼応するように、移住者や関係人口が集う。こうした「にぎやかな過疎」と言われる動きが各地に見られる。新しい基本法論議のひとつの焦点でもある。それらの動きに対するJAの役割を考える。
15:00〜 第1報告 水田農業・米産業の未来と存立条件 多様な規模・年齢層・経営形態の共存時代へ 真の水田フル活用とは、米政策のパラダイムシフト 吉田俊幸(JA総合営農研究会副代表委員)水田農業・米産業の未来と存立には、二つのパラダイム転換が必要である。第一に、離農促進・大規模経営体の育成のみに偏った政策から、多様な規模・年齢層・経営形態の共存と支援への転換。とくに、地域農業では農家と中高年齢層が大きな地位を占めている。第二に、水田農業の縮小再編から脱皮するには、米・米加工品輸出を含めた真の意味での水田フル活用への転換が必要である。51年目となる米の生産調整を総括し、所得補償政策の意義を検討する。
16:40〜 質疑・討論 〜17:40 18:00〜 交流懇親会(別会場) 〜20:002日目 11月5日(土)9:00~12:00
司会 ◆吉田俊幸(JA総合営農研究会副代表委員)
9:00〜 2日目解題 仲野隆三(JA総合営農研究会副代表委員) 9:15〜 第2報告 流通・小売はこう動く JAへの提案 岡田貴浩(横浜丸中ホールディングス株式会社専務取締役、野菜流通カット協議会副会長)卸売市場も変わらなければ淘汰される時代。川下のニーズを川上に伝え、開発提案などと一体となった取り組みが必要だ。変化する野菜流通の動きと卸売市場の役割を紹介し、JAとの取引について提案する。
10:25〜 第3報告 稲作地帯で大規模園芸経営体を育てる ~「白神ねぎ」と園芸メガ団地の取組み 佐藤和芳(JAあきた白神営農部部長)2015年から県の「園芸メガ団地育成事業」を活用して4経営体による20haの白ネギ団地を始めた。17年には念願の10億円を突破し、21年には20億円を目標にプロジェクトチームを発足。ブランド戦略や輸出も含めた取り組みに注目したい。
11:25〜 質疑・討論 11:55 閉会挨拶 〜12:00■ 参加費 会 員:12,000円(正会員・生産法人会員・団体特別会員で2人目以降は9,000円) 非会員:17,000円(1人あたり) ※ 事前にお振込み(振り込み先は別途お知らせします)ください。 ※ 参加費に宿泊費は含まれていません。交通・宿泊は各自ご手配ください。 ■ 参加申込み締切 2022年10月31日(月) ※ 締切日を過ぎてのお申込みは、JA総合営農研究会事務局宛ご相談ください。 ■ お願い ・皆様のJAでの実践を整理のうえ、討論ではぜひご発言をお願いいたします。 ■ 公開研究会案内は下記よりダウンロードできます。 ■ お申込み方法 次のフォームからご入力ください。 複数人でご参加の場合は、下記の申込書をダウンロードし、PDFに直接入力してメール添付(こちらから)、または印刷してFAX(03-3589-1387)で、事務局(農文協)までお送りいただくことも可能です(3名まで記載できます)。